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時をかける少女
3月13日(土)より、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネカノン有楽町1丁目ほか 全国ロードショー
(C)映画『時をかける少女』製作委員会2010
作品レビュー
 
 
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時をかける想いが、2010年に新たな少女の物語として誕生!

 時代と世代を超えて、多くの人々を魅了して来た「時をかける少女」。SF短編小説として生み出されてから45年間に渡って幾度となく映像化・映画化されている名作が、原作者・筒井康隆氏自らの「ダイナミックに過去へ時をかけてみれば?」というアイデアと、「原作発表当時の感動を今の世代にも伝えたい!」という製作陣の想いが実を結び、今、原作小説の“その後”を描く新たな物語として生まれ変わった!

 本作の主人公は、原作の主人公・芳山和子の一人娘、芳山あかり。大学進学を控えた彼女が、入院中の母に代わって、1970年代にタイム・リープ。その目的はただひとつーー昏睡状態に陥った母の初恋の人・深町一夫に出会うため…。自分と同世代の若きの母と、幼い頃に別れたきりの父との意外な青春時代。そして、深町探しに協力する映画監督志望の大学生・涼太の存在。電話もメールもない時代に生きるさまざまな人々との出会いを通して成長していくあかりの青春が瑞々しく、感動的に描かれていく。

 芳山あかりを演じるのは『渋谷区円山町』、『純喫茶磯辺』、『パンドラの匣』などに出演し、人気急上昇中の若手演技派女優、仲 里依紗。細田守監督のアニメーション版『時をかける少女』で主人公の声を担当し大絶賛された彼女が、今度は新たな実写版の主人公を等身大で熱演する。時代が移り変わるように、女の子も変化し、歴代の“少女たち”がその時代を体現してきたことを考えると、彼女が演じるあかりは、まさに2010年版“時をかける少女”といえるだろう。そして、彼女が恋に落ちる「神田川」世代のアイコンといえる青年・涼太を演じるのは、TVシリーズに続く映画版の大ヒットが記憶に新しい『ROOKIES-卒業-』の中尾明慶。また、安田成美(『歓喜の歌』)が薬学者である母・和子を演じている。物語のキーパーソンである深町一夫には、絶大な人気を誇る元劇団四季の看板俳優・石丸幹二が映画初出演を果たしているほか、勝村政信(『HERO』)、青木崇高(『おっぱいバレー』)、石橋杏奈(『色即ぜねれいしょん』)など、個性派キャストが集結し、新たな実写版『時をかける少女』を彩っている。

 さらに、1983年版で原田知世が歌い社会現象までになった主題歌「時をかける少女」(作詞・作曲:松任谷由実)を、切ないメロディーと力強いヴォーカルで幅広い層に人気のユニット、いきものがかりが挿入歌としてカバー。さらに、彼らのインディー時代の名曲でアルバム未収録の「ノスタルジア」を主題歌として提供している。心温まる彼らの楽曲が、爽やかな涙と感動をもたらすだけでなく、作品の世界観にさらなる深みと広がりを与えている。監督はこれまで根岸吉太郎、井筒和幸、滝田洋二郎、平山秀幸、篠原哲雄など、日本映画を代表する錚々たる監督のもとで助監督を務め、本作が長編映画初監督となる谷口正晃。最先端の撮影機材やVFX技術によるタイム・リープや70年代の町並みを情緒豊かに再現すると同時に、その確かな映像センスを遺憾なく発揮している。幾度となく映像化されてきた名作小説というプレッシャーをもろともせず、原作を知らない世代の心にも強く響く、良質の青春映画に仕上げている。
母の想いを遂げるために1972年へタイム・リープ!
…するはずが、間違えて1974年に。どうする!? あたし!!

 母・和子が薬学者として研究を続けている昭徳大学に合格した高校3年生の芳山あかり。母とはまるで姉妹のような彼女には、世界中を飛び回る映画カメラマンの父・長谷川政道がいるが、幼い頃に別れたきりで父親との思い出は記憶にはない。ある日、和子は幼馴染みで、長年彼女に想いを寄せる浅倉酒店の吾朗から、近所の洋館に住む老人から託されたという、あるものを渡される。それは、見知らぬ男子学生と並んで写っている、世田谷西中学校の彼女の写真とラベンダーの花。38年前、土曜日の実験室で起こった出来事の記憶を思い出そうとした瞬間、和子は交通事故に遭ってしまう。

 深い昏睡状態に陥った母の姿に激しいショックを受けるあかり。そんなあかりに、吾朗は人の運命について興味深い話をする。1974年3月3日、秋田県能代行きの深夜バスが山から転落し、多くの命が奪われた。吾朗はそのバスに乗る予定だったのだが、運よく災難から免れたのだという。吾朗から「芳山くんは強運の人だから、絶対に目覚めるよ」と励まされたあかりが病室へ戻ると、和子が目を覚ます。しかし和子はうわごとのように「1972年4月の土曜日。深町一夫に会うため、中学の理科室に行かなくては」と動かない体を無理に起こそうとする。母を落ち着かせるため、あかりは「あたしが代わりに行く!」と言い、母から深町の写真と研究室の鍵を受け取る。再び昏睡状態に陥った和子との約束を果たすため大学の研究室に向かったあかりは、机の中にある彼女が開発した薬を飲み干し、土曜日の実験室にタイム・リープするよう強く念じるのだった。

 時空の狭間をかけ抜けたあかりは、無事に土曜日の実験室にやってきた。だが、念じ間違いから、1972年4月の世田谷西中学校実験室ではなく、それから2年後にあたる1974年2月の昭徳大学にタイム・リープしていることを知り、愕然とする。しかも、眼の前には深町一夫ではなく、溝呂木涼太という大学生がいた。携帯電話を見せ、映画監督志望の涼太を自分が未来から来た人間であることを納得させたあかりは、一緒に深町一夫探しを開始。中学を卒業し、横浜にある高校に進学していた母・和子を発見するものの、すでに彼女の記憶から深町の存在は消されていた。さらに、和子には涼太の映画でカメラマンを担当するゴテツこと、長谷川政道という意中の人がいることを知る。若き日の母と父の恋の行方を温かく見守るあかりだあたが、彼女自身にも変化が訪れていた。四畳半一間のボロ・アパートに同居し、「神田川」よろしく銭湯に通い、映画製作を手伝ううちに、あかりは涼太に恋心を抱き始めていたのだった。その後、深町探しに行き詰まった2人は新聞の尋ね人欄に「深町カズオ 3月2日土曜中学実験室にて待つ」という記事を掲載する案を思いつく。

 3月2日。中学の理科実験室で待つあかりの目の前に、はるか未来からやってきた深町一夫が現れる。和子ではなく、娘のあかりが自分を呼び出したことに驚く深町は、38年前に自分と和子に起こった出来事をあかりに伝える。そして、記憶を消しても、生き続ける和子の自分への想いを噛みしめるのだった。使命を終えたあかりのタイム・リープに関するすべての記憶を消そうとする深町に、「最後に遭いたい人に会ったら、必ず未来へ帰る」と誓うあかり。だが、涼太は映画の完成を前に、脳卒中で倒れた父のため、実家のある秋田へ帰ろうとしていた。吾朗から聞いたバス転落事故の話を思い出したあかりは、涼太を助けるため、新宿のバスターミナルに向かうのだった…。
芳山あかり / 仲里依紗
溝呂木涼太 / 中尾明慶
芳山和子 / 安田成美
深町一夫 / 石丸幹二
ゴテツ(長谷川政道) / 青木崇高
監督 / 谷口正晃
脚本 / 菅野友恵
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時をかける少女 公式サイト
http://tokikake.jp/
 
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